確定拠出年金を始めた理由
①可処分所得を増やしたい
拠出金の全額が所得控除を受けられるので、課税標準額が下がり、所得税や住民税、社会保険料負担が減るので可処分所得が増えます。
②公的年金制度に対する不信感
確定拠出年金によって、社会保険料負担が減るということは将来の年金受取額が減るということを意味していますが、デメリットとは考えていません。
日本の公的年金制度が崩壊することは考えられませんが、給付が削減されていくことは確実なので、老後資金としては頼りないものになっています。それならば自分でリスクをとって運用したほうがマシという考え方です。
さらに給与所得者である私にとっては、厚生年金保険を減らしたいという思いがあります。
理由は、厚生労働省が厚生年金と国民年金の積立金の統合を検討しているという報道がなされたからです。
もしそうなれば未納率の高い国民年金の尻ぬぐいを厚生年金側がさせられるので将来の厚生年金の給付は減らされることが容易に想像できますので、厚生年金保険料を払いたくなくなりました。
③老後資金と個別株投資は別にしたい
私はインデックス投資ではなく個別株投資主体の比較的高リスクな投資をしています。このまま趣味感覚で老後の資産形成をするのは非常に危険だと思うようになりました。
よって「確定拠出年金で老後の資産形成」と「個別株投資で余剰資金の運用」と別管理することにしました。
④60歳以上にならないと引き出せないのはデメリットではない
確定拠出年金は60歳以上にならないと引き出せないので、何かあったときに引き出せないことがデメリットになるといわれています。
しかし、確定拠出年金の目的は老後の資産形成なので、老後まで使ってはいけないお金になります。
よって、引き出せないことはデメリットになりません。
「数年後に必要なお金」や「病気などもしもの時に必要なお金」は生活口座に貯めておけばいいだけです。
唯一のデメリット
企業型確定拠出年金の場合、運営管理機関は個人で選ぶことができないので会社の選んだ運営会社の商品の中から選ばざるを得ないことがデメリットです。
私の会社の場合バランス型が異常に多く、信託報酬が高い商品が多くラインナップされており、選択しが限られています。
しかも会社の人事給与系の担当者がバカなのか、比較的手数料の高い商品が多いように思います。手数料を取りたい運営管理会社の言いなりになっているかもしれません。
まあ、その手数料を加味しても節税メリットなどが大きいので確定拠出年金をやらない理由にはなりませんが、もったいない話です。
私の確定拠出年金の運用方針
目的
老後のための資産形成。
MYポートフォリオ
国内債券25%:NOMURA-BPI(総合)
外国債券25%:FTSE世界国際インデックス(除く日本)連動
国内株式25%:TOPIX連動
外国株式25%:MSCIオールカントリーインデックス(除く日本)連動
ポートフォリオの考え方はGPIFを参考
「老後のための資産形成」が唯一の目的となっています。よって「失敗できないお金」といえるのでディフェンシブな運用が求められます。
そこで、日本の年金資産を運用しているGPIFのポートフォリオ(2020年4月~)を参考にしました。実質運用利回り目標は1.7%とされています。
GPIFに絶対的な信頼を寄せているわけではない
GPIFのポートフォリオは日本の政治に左右されていると思っています。
2006年頃のGPIFのポートフォリオは、国内債券が7割近くを占めていましたが、近年は徐々に株式の割合を増やしつつあります。
その理由は、(日本国債の利回り低下も原因の一つですが)日本株の買い支えだと思っています。2013年頃のアベノミクス以降、海外投資家は日本株を買い越していましたが、近年は逆に売り越しで利益確定を進めている状況です。海外投資家が売り越すと株価が下がるので、そうさせないための売り需要の受け皿としての役割をさせられているのがGPIF(日銀も)だと思っています。
つまり、ババ抜きのババをつかまされているのではないかと疑っています。よって、最後までGPIFについていく必要はないと思っています。
最近インベストインキシダと世界中で叫んで回ったり、投資から貯蓄へと促しているのは、将来的にGPIFが売り越しに転じた時に日本株を買い支える人を探しているとしか思えません。
ほったらかし投資術を参考にしなかったのは
山崎元&水瀬ケンイチ氏の著書で有名な「ほったらかし投資術」に記載されている通り、リスク資産はすべて全世界株式に突っ込めばいいという考えもありました。
しかし、失敗できない老後資金であり、株価変動リスクと為替リスクのダブルリスクを負いすぎるのはよくないということで辞めました。
そもそも全世界株式がラインナップされていないので選べない。
債券を組み入れたのは
30年後にどの国のどの金融商品のリターンが高いかどうかは予測ができません。よって今は魅力なくても将来は輝く可能性は否定できないので、まんべんなく資産配分をすることにしました。
バランス型ファンドを選択しなかったのは
資産配分が決められないし、信託報酬が比較的高くメリットが全くないからでした。
一番大事なのは自分なりの考え方を持つこと
将来的な運用成績は誰にもわかりませんが、自分の資産に責任を持つのは自分だけです。自分の考えで運用方針を決めたほうが、うまくいかなかったときに後悔することは少ないと思います。